2013年の主な出来事

2017/7/13
2013年、当館の管内でおこった政治、経済及び社会面での主要出来事を地元紙及び全国紙から抜き出しました。管外で生じた事項でも特に管内との関連が深いものについては、{ }内に記載しました。(敬称略)
 

1月

12月29日:憲法評議会は、コルシカにおける遺産相続時の特例として従来認められてきた免税措置を廃し、段階を経て本土並みの課税に移行する旨決定した。今後は豊かな遺産を継いでも税金を支払えない低所得島民の出ることや不動産価額の上昇が懸念される。

3日: {スペイン、バスク民族運動政党のバタスナが解散を表明した。(同党は非合法組織ETAと近い関係。ETAは2011年10月、武装闘争放棄を表明。バタスナは2003年、スペイン政府により禁止されたが仏では認められていた)今回の解散決定は両国に有効。今後は政治的方法によってのみバスク独立を目指す旨宣言。}

4日:ミディ・ピレネ州は温泉浴観光で仏第4位。健康志向の若者やストレス解消を求める中年、湯治を兼ねた高齢者と幅広い層に人気。業界の売上に対し、滞在客の地域経済への波及消費効果も3倍強と大きい。社会保障面から見ても、3週間の温泉療法にかかる費用(平均590ユーロ)は1日の入院費用よりはるかに低く医療効果に加え赤字軽減効果も。

9日:2012年管内空港実績:ニース空港、パリ(ロワシー、オルリー)に続いて仏で第3位(乗降客数1100万人、前年比7.4%増)。マルセイユ空港は、更にリヨンに次いで第5位(乗降客数830万人、前年比12.7%増)。

12日:「欧州文化首都マルセイユ=プロヴァンス2013」開幕。マルセイユを中心にアルルからエクサン・プロバンスに至る自治体で1年に亘って文化行事が展開される。

18日:2012年エアバス実績:833機受注、588機納入でボーイング社(1203機受注)に首位の座を奪われる。

24日:コルシカ、アジャクシオ近郊の浜辺に設置された不法料理店の解体を命じたコルシカ知事に脅迫状が届けられた。警備当局は知事の身辺警護を強化。

24日:2012年ATR(トゥールーズ、仏伊系)実績:ターボプロップ・エンジン航空機製造企業としてボンバルディエ(カナダ)を制し世界1位を維持。(64機納入で前年比18%増、受注数の74機は50%減)

25日:2012年ユーロコプター実績:売り上げ63億ユーロ(前年比15%増)、469機受注、475機納入で世界1の座を維持。
 

2月

5日:コート・ダジュール観光産業2012年実績:アルプ・マリチム県とモナコを訪れる観光客数は1100万人に達し、堅調ぶりを示した。(国別では、米13%増、露22%増、中東15%増、中30%増と続く。伊は例年より減少)

6日:パリの内務省でヴァルス内相がクロード・エリニャク元コルシカ知事暗殺15周年を記念して、知事全員及び遺族を招き式典を実施した。席上、内相は、「コルシカは無法地帯ではない」と改めて表明。

12日:仏警察テロ対策介入部隊は、トゥールーズにおいて、クルド労働党(PKK)支持派とみられるトルコ生まれクルド人男性二人を逮捕した。テロ活動の資金集めを行っていたとの疑い。

13日:EUは、EU域内で交通整備が優れた都市に与えられる都市移動計画賞(Prix des plans de deplacements urbains)をトゥールーズ市に授与することを決定。

14日:エアバス社の今年の受注予定数は600機。そのために、3000人の新規雇用が必要となり、そのうち仏で雇用する1300人中1100人はトゥールーズの工場での採用となる。

14日:英国に端を発した偽牛肉(馬肉混入)事件は仏にも飛び火し、カステルノダリ市(ラングドック・ルシオン州オード県)にある食品製造会社スパンゲロ(Spanghero)社がルーマニア産馬肉をオランダの仲買業者経由で購入後、仏産牛肉と詐称して販売していたことが発覚した。馬肉は牛肉の4分の1の価格である由。

15日:エアバス社は、A350機には従来どおりの(ニッケル・カドミウム)バッテリーを搭載することを決定した。同社は、ボーイング787の事故の原因としてバッテリーがあることから、敢えてプランBを採択した旨説明。

20日:仏障害者協会(APF)が発表した障害者に優しい町ランキングにおいて、マルセイユ市は昨年から順位を13落とし、83位となった。1位は、昨年首位のナント市を抜いたグルノーブル市。

27日:エロー内閣が推進する地方行政改革の一環として議論が行われている「エクス・マルセイユ・プロヴァンス大都市圏構想」(注:「マルセイユ・プロヴァンス大都市圏構想」から改名)について、関連法案の草案が国務院(コンセイユ・デタ)に提出されたことが明らかになった。政府は、今年末までの国会での法案採択を目指す。
 

3月

4日:モンペリエ市で、国際農業研究協議グループ(CGIAR)建物の定礎が行われた。CGIARは、国際的な農林水産研究に関する長期的・組織的支援を通して、開発途上国における食糧増産・住民の福祉向上を図る。

14日:カステルノダリ市にある食品製造会社スパンゲロ社で、不正羊肉57トンが発見され、上記2月の偽牛肉(馬肉混入)事件容疑に引き続き問題となった。

15日:トゥールーズのCLS-Argos社は、インドネシアでの宇宙海洋学センターの創設を請け負った。5000万人が漁業に頼る同国海域の魚群観測・資源保護に観測衛星を用いるもので、密漁船の特定や、船舶による海洋汚染の摘発も行う予定。

15日:エアバス社は、トルコ航空からA320型系117機を受注した(93億ドル相当)。また18日にはライオン・エアー社(インドネシアの廉価航空会社)とA320型系234機の購入契約を結んだ。契約金額は、契約機数と並んで同社史上最大の184億ユーロ。

15日:マルセイユで連続して発生したギャング団の抗争(2週間で4件)を受けて、ヴァルス内相は、警察官・憲兵計225名の追加配備を発表した。

17日:トゥールーズで行われた、モハメッド・メラによるテロ事件(2012年3月19日発生)1周年追悼式にオランド大統領が出席し、真相解明に尽力する旨述べた。19日には、凶行現場のユダヤ人学校で追悼式が催され、ヴァルス内相が出席した。

19日:社会党ブーシュ・デュ・ローヌ県連合が同党中央の後見下に置かれた。不祥事の続出する中、次期マルセイユ及びエクサン・プロヴァンス両市長選の左派候補選出のための予備選(10月予定)を円滑に実施する為。

19日:「マルセイユ・プロヴァンス欧州文化首都2013」は、開幕後2ヶ月を経て100万人の入場者を記録した。
 

4月

2日:ジャン=ノエル・ゲリニ(PS上院議員、ブーシュ・デュ・ローヌ県議会議長)が取り調べのため判事に召喚されたが体調を崩し、予審開始決定が延期された。弟のアレクサンドル・ゲリニに対する取り調べは予定通り行われた。

5日:アントワーヌ・ソラカロ(弁護士。2012年10月暗殺)事件に関し、容疑者3人に予審開始決定が下された。コルシカにおける犯罪の主導権を握るべく、アジャクシオを中心とした犯罪集団の「プチ・バー」が暗殺に絡んだと当局では見ている。

6日:モンペリエ市は、リヨンやストラスブールに倣って巨大モスクの建設を検討中であったが、イスラム関係者間の合意形成が困難なため、時期尚早としてこのほど保留を決めた。

10日:「エクス・マルセイユ・プロヴァンス大都市圏」構想法案が閣僚会議で検討された。

10日:2013年、ミディ・ピレネ州の企業では、82,600人の雇用が予測されている(前年比0.8%増)。その内トゥールーズ地域が34%を占め、製造業の3分の2は航空機関連。反面、契約期限なしの雇用は3分の1で2012年の45%から後退しており、先行きの見えない経済動向に対する経営者の不安を反映していると見られている。

17日:マルセイユで豊胸バッグ製造のPIP社を被告とする裁判が開始された。工業用シリコンを用いたバッグで豊胸手術や乳房再建術を受けた者の内300人が同社創業者他を重度詐欺罪で訴えたもの。仏国内だけでも手術を受けた者は3万人に及び、バッグの疲弊やシリコン漏出に基づく癌発症の不安を抱えている。国外の対象者数は更に多数に上る模様。

19日:カルカッソンヌ商業裁判所は、不正食肉事件の相次ぐスパンゲロ社に対し法的清算を宣告した。馬肉混入事件後の政府許可の取り消し(2月)に続く注文激減が原因。

24日:放射線防護原子力安全研究所(IRSN)では、仏北部に高水準放射性廃棄物の貯蔵施設建設を計画(2025年運用開始予定)している。これに先立ち、建設予定地に類似したトゥルヌミール(アヴェロン県)で、鉄道用トンネル址の粘土層の絶縁性を調査する予定。

25日:アジャクシオでコルシカ地方自然公園(PNRC)代表ジャン=リュック・シアピニがバイクの二人組に至近距離から狙撃され殺された。コルシカではこの半年で3人の名士(上記アジャクシオの弁護士並びにコルス・ド・スュード商工会議所会頭)が殺害されており、今年1月以降では10人目の犠牲者となった。
 

5月

2日:欧州委員会は、SNCM社に対し、コルシカ-本土間の航路保障に対する政府補助金として2007-2013年に支払われた2.2億ユーロを4カ月以内にコルシカ領土議会に払い戻すよう命じた。国家から不当に受け取り、他社との公正な競争を阻んだという理由。フランスは異議申し立ての意向。SNCMも社の命運(従業員3000人)を賭けて欧州と対峙する旨表明。

6日:プロヴァンス民族解放戦線(Front de libération nationale de la Provence, FLNP)を名乗る組織がドラギニャン(ヴァール県)の銀行支店扉前に手製の爆発物を置いたが、発見され未然に処理された。FLNPによる犯行は、1月及び3月に続き3件目。

7日:モンペリエ他でバスク分離主義者6名が検挙された。ヴァルス内相は、スペイン領バスクにおける状況の好転にも拘わらず、フランスはロジ及び軍事面で相変わらずETAの後方基地となっていると説明した。

15日:マルセイユで小火器や麻薬が白昼取り引きされている現状に対して、税関職員組合が警鐘を鳴らした。陸・海・空における商品取引および人の往来が増えているにもかかわらず職員数は減る一方で、密輸組織にとってマルセイユの取り締まりは名ばかりの由。

20日:欧州最大の潟湖、ベール潟(ブーシュ・デュ・ローヌ県)の環境保全、沿岸整備、汚染除去、イメージ改善等を目標に周辺10自治体、県・PACA州議会等が「潟契約」に調印した。第1期(2013-15年)には3500万ユーロを投入の予定。

26日:アジャクシオにある警察の地方介入部隊(GIR)建物にガスボンベを用いたと見られる爆破物が仕掛けられ、爆発による火災で情報機器などが延焼した。犯行声明なし。(GIRは、警察、憲兵隊、税務当局等が一体となって地下経済や組織犯罪に対処すべく2002年に全仏に配備された横断組織)
 

6月

3日:オランド大統領マルセイユ訪問。「マルセイユ-プロヴァンス欧州文化首都」の一環である欧州・地中海文明博物館(MUCEM)開館式に出席のため。

3-4日:ヴァルス内相によるコルシカ島訪問中、コルシカ民族解放戦線(2012年7月創設のFLNC)が「フランスが2世紀半来続くコルシカ管理の壊滅的な影響について何らかの策を講じるか、それともコルシカ国民を破滅に導く役割を演じ続けるか。返事次第では、武器を再び手に取る用意がある」との声明を配布。今後の非合法民族活動の再燃が危惧される。

5日:上院がエクス・マルセイユ・プロヴァンス大都市圏法案を採択した。この後国民議会で採択された場合、2016年1月に発効の予定。

14日:トゥールーズでエアバス社A350型機が試験飛行に成功した。

17日:マルセイユにあるシテで、警察当局が18か月に亘る麻薬関連捜査の末23人を検挙、130万ユーロ以上を押収した。毎日4万ユーロ相当が取り引きされていた模様。

18日:ピレネー山脈の雪解けと相まっての集中豪雨により、ガロンヌ県を中心として雹や浸水が相次ぎ、3名が死亡した。雹は葡萄畑に壊滅的な打撃を与え、停電に加えて道路が各地で切断され孤立する村落も出た。毎年奇跡を求めて病人や障害者を中心にカトリックが訪れるルルド市も水と泥に侵され、ホテルが被災し、今夏の営業再開は不明。

20日:SNCM社(マルセイユ、トゥーロン及びニースとコルシカ、アルジェリア、チュニジア他を結ぶフェリーの会社。2006年に民営化)は、経営改善・競争力強化のため従業員総数2500名中600人の削減を決定し、同時に新型船舶4隻の購入を検討中。7日には、コルシカ領土議会が、コルシカ-本土間の海上輸送を、同社に委託しない旨決定済み。

25日:ソルグ市(ヴォクリューズ県)で治安当局は過激派イスラム主義者と疑われる3人を検挙した。内1人は釈放。活動家を外国に移送するため資金調達に関わっていた模様。

27日:24ヶ月続いた求職者増が止んだ(全仏前月比で0.1%減)。PACA州でも初めて減少(0.3%減)。
 

7月

6月末-7月初め:「旅回りの人々(gens du voyage)」の家族を乗せた103台のキャラヴァンがニース市郊外のラグビー場を実力で占拠し、これを妨げようとした警察官が軽傷を負った(6月29日)。占拠者は7月1日退去した。アルプ・マリチム県知事によると、県下28の自治体中、法に従って受け入れ場所を設けているのは4自治体のみ。他方、多数の「旅回り」による県内通過は例年のことで、今回も彼らは滞在を申請していたにも拘わらず自治体側からの返答はなかった。知事は、国が自治体の不備にとって代わるわけにはいかないと主張。状況は近隣県でも同様の由。ニース市長(UMP)は、「旅回りの人々の取り扱い方」と題して、占拠された土地・建物からの放逐方法、起こりうる損害の請求方法等7項目を紹介。希望する自治体には送付する意向。これとは別に「ロマ人の取り扱い方」も発行した。これに先立つ4日、ニースを訪れたジャン=マリー・ルペン(FN)は、ロマ人が街にいることについて「ぞっとさせられる」と形容して人権擁護団体の怒りを買った。「旅回りの人々」及び「ロマ人」を巡る問題は、2014年の市議会選、欧州議会選を控えて今後比重を増していく模様。

2日:フィリップ・マルタン(PS、国民議会議員、ミディ・ピレネ州ジェルス県議会議長)が環境省の予算削減に抗議して解任されたデルフィン・バト(PS)に代わって環境相に就任した。

8日:マルセイユ市内の浜辺で若者と大人の喧嘩仲裁に入った警察官を若者集団が海辺に追い詰め溺れさせようとした。駆け付けた別の警察官が催涙ガスを用いて集団を退散させ、15及び16歳の少年少女2人を殺人未遂容疑で検挙した。各地の浜辺やプールでもいざこざが絶えない。

15日:トリカスタン原子力発電所(ドローム県)にグリンピースの活動家約30名が侵入し、原子力関連施設の治安管理の脆弱性を訴えた。

16日:カルカッソンヌ市(オード県)の社会党県本部が爆破され、建物入り口の鉄製扉と玄関天井を大破した。現場には葡萄酒製造活動委員会(非合法組織)の頭文字‘CAV’と農相の名字が落書されていた。

23日:国民議会がエクス・マルセイユ・プロヴァンス大都市圏法案を採択した。2016年1月発効予定。

28日:エアバス親会社のEADS社は、宇宙・防衛部門を統合し、企業名もエアバスとする再編案を理事会に提出した。再編によって、経済効率を高め、世界的に知名度の高いエアバス社名を活用できることが期待されている。

29日:チェルノブイリ原発事故(1986年)による放射能汚染の影響で、コルシカでは甲状腺癌が異常に高く発生したとのイタリアの病院による調査報告(2012年8月)に対し、トゥレーヌ健康相は、「先進国では30年来甲状腺癌が増えており、チェルノブイリに起因するものとは断定しがたい」と表明。
 

8月

1日:EADSが社名を「エアバス・グループ」に変更した。以後、エアバス・グループは、「エアバス」、「エアバス防衛・宇宙」及び「エアバス・ヘリコプター」の3部門から構成され、知名度の高いエアバス名を冠することになる。

3-21日:福島県の避難区域の子ら8人が、「子供たちを放射能から守る福島ネットワーク」の提案と仏地元団体の協賛を得てプロヴァンスに滞在し保養した。  また、在仏の支援団体「東北への思い」及び「Ganbalo」が協力してボーム・ド・ヴニーズ(ヴォクリューズ県)で実施した夏のキャンプにも福島の児童ら5人が参加(7月24日-8月22日)。

5日:マルセイユ軽罪裁判所において、麻薬取引の廉で12カ月の有罪宣告の直後、被疑者の弟らが裁判長を罵倒し、法廷侮辱罪で即刻連行を命じられた。弟らは警察官に抵抗し法廷内外で格闘となった。後刻弟らには10カ月から8カ月の禁固刑が即決で宣告された。「マルセイユに見られる日常の暴力が法廷に持ち込まれた」、「20年来司法に従事しているがこんなことは初めて」と検察官や裁判長は語った。

6日:アヴィニヨンにあるヴォクリューズ県庁前に高圧送電線鉄塔用と見られるボルトが脅迫状と共に送りつけられた。脅迫状は、「核(=原子力)による専制の犠牲者に連帯して高圧線鉄塔を解体する」と述べ、広島、長崎、チェルノブィリ、福島等にも言及しており、警察及び電力会社では警告を深刻に受け止めている。同様の郵便物は、隣接するガール、ドローム、ブーシュ・デュ・ローヌの各県庁にも届いた。

8日:コルシカ執行議会議長ポール・ジアコビ(PRG)は、土地投機に反対して土地取得権を制限する構え。居住暦5年或いはコルシカに親縁関係があるなどを取得の条件として提案している。

12日:アヴィニヨンの法王庁外壁他計7か所にイスラムを侮辱する落書きをしていた男を市警察が監視カメラで発見し現行犯逮捕した。犯人は31歳のイタリア人。即決裁判で有罪2年(執行猶予付き)。度重なる反イスラム的行為に、イスラム者たちは、日々受ける侮蔑に不安を吐露。

28日:ボレーヌ市(ヴォクリューズ県)に住む同性愛の女性2人が婚姻手続きを取ろうとしたが、極右の市長に拒否された。その後司法制裁が下され得ることを知った市長は、助役に手続きを委任した。(今春の「全ての者に結婚を」認める法の成立以来3か月間で仏の主要50都市では約600組の同性愛婚(仏全国の1%)が成立した。内訳は、パリ241、ニース37、トゥルーズ28、リヨン23)

30日:SNCM社は、国から受けた補助金2.2億ユーロをコルシカ領土自治体に返済しなければならないことが決定した。同社が欧州裁判所に提訴していた差し止め要求が却下されたことから。
 

9月

5-6日:カダラッシュでITER閣僚級会議が開催された。

8日:モロッコを出たタンザニア籍輸送船が地中海上で仏海軍に取り押さえられトゥーロン沖まで曳航された。推定20トン(約5000万ユーロ)と見られる大麻樹脂の半分が証拠隠滅工作のために焼失したが、仏にとって地中海におけるかつてない大量の麻薬押収となった。

11日:ニースの宝石店に押し入った強盗が逃走時、店主の撃った銃弾に斃れた。司法は、店主に正当防衛を認めず、「故意の殺人」容疑で予審開始を決定した。これに対し同業者や商店主らが支援集会を呼び掛け、市長も含め約1000名が参加した(16日)。

14日:マルセイユとコルシカを結ぶフェリー(SNCM社)乗組員が運搬人となっての麻薬・銃取引が発覚し、関係者11人が逮捕された。少なくとも1年来継続されていた模様。密売人からコカインを受け取ったフェリー会社の労組代表が乗組員に物を託し、コルシカ到着後引き取り手の売人に手渡していたもの。事件はオート・コルス県のギャング団と密接に結びついており、最近発生した複数犯罪でもこれらの銃が用いられた模様。

14-15日:マルセイユでFN(国民戦線党)が夏期大学(党のセミナー)を開催。

20日:ルフトハンザはエアバス社から同社史上最大の航空機購入を実施した(A350-900 型25機)。長距離路線に旧型機を抱える同社は、燃料消費の低い新型機に刷新の意向。

29日:エアバス社は、北京航空ショーでA320型機を中心に、ヴェトナム及び中国の航空会社から総計148機の発注があったことを発表した。
 

10月

2日:エクサン・プロヴァンス軽罪裁判所は、廉価航空会社ライアン・エアー(本社アイルランド)に対してマルセイユ空港を母港として操縦士、乗員、地上勤務員等127人をアイルランド労働法に則って雇用したことを違法と判断。不当競争で利益を得たとして有罪判決(罰金20万ユーロ、賠償金900万ユーロ)を下した。同社は控訴の意向。

4日:オランド大統領は、就任後初めてコルシカを訪問し、同島における反ファシズム抵抗運動、モロッコ人兵士による島解放への貢献等を含む過去の栄光を讃え、現今の問題については言及を避けた。

7日:エアバス社は、日本航空からA350型56機(95億ドル)を受注した。戦後今日に至るまで事実上米ボーイング社の独占であった日本市場への進出を画期的と評価(現在、エアバス社の市場占有率は10%)。

13日:ヴァール県議会補欠選挙(ブリニョル選挙区第2回投票)で国民戦線(FN)候補が、社会党他左派の支持を受けた保守(UMP)候補を退けて当選。

14日:ムージャン(アルプ・マリチム県)でイスラム原理主義者3名が拘束され銃器が押収された。サルセル市(ヴァル・ド・ワーズ県)でのユダヤ人商店に対する襲撃事件(2012年9月発生)に関与した容疑で。

21日:マルセイユで同市最大のロマ人キャンプ(450人居住)が官憲によって撤去された。

23日:マルセイユにある協会「クルド人民の家(MPK)」を拠点にクルディスタン労働者党(PKK)活動家が同胞から革命税の名目で資金提供を強要しトルコでのテロ活動に供した容疑で、パリ検察庁は、同協会の解体並びにクルド人被告10人に対し禁固1年から4年を求刑した。

25日:マルセイユ=フォス大海運港(GPMM)2012年実績:欧州第5位(0.857億トン)。ロッテルダム(4.415億トン)、アントワープ(1.847億トン)、ハンブルグ(1.309億トン)、アムステルダム(0.943億トン)に続く。地中海では第1位なるも2位のアルヘシラス(西)が伯仲している。世界では第41位。
 

11月

7日:ブーシュ・デュ・ローヌ県の建設業連合が、違法雇用が常態化しつつあることに警鐘を慣らした。南欧或いは東欧出身の低廉な外国人労働者を雇用し(全仏で14.5万人が登録されているが実数は倍以上といわれ、平均30%安い)、安全基準も無視され、仏人労働者が駆逐されつつある(全国で4万人)。

7-8日:エロー首相がマルセイユを訪問、マルセイユ・プロヴァンス大都市圏構想実現のため国庫補助(30億ユーロ)を表明した。マルセイユ駅の地下駅建設、エクス・マルセイユ間鉄道の複線化、地下鉄の北地区への延長を含む。

16日:ティッツァーノ(コルス・デュ・スュード県)で建築中の本土人所有の別荘が爆破された。現場には「FLNC(コルシカ民族解放戦線)」、「フランス人は出ていけ」、「15.11 G-B アクアヴィヴァ*」の落書が残されていた。

*:1987年、指名手配中であったFLNC活動家アクアヴィヴァ(23歳)は、63歳のアルジェリアからの帰還仏人の所有地に爆破を図って侵入して発見され、格闘の最中、銃の暴発によって死亡した。FLNCは右見解に疑念を呈し、同人を「植民地主義」の犠牲者と見做し、象徴的存在に仕立てた。

17日:FNは、2014年市議選で市政獲得の可能性のある自治体として、カルパントラ、フレジュス、サン・ジル・ド・ガール、タラスコン(以上管内のみ)他計10都市を挙げた。また全国約50の自治体で第2回投票に進出し、左右両派の候補と並んで三つ巴を演じると予測される。

20日:マルセイユ港への年間客船乗客数が初めて百万人に達した(地中海港としては9番目)。地元には約1億ユーロの波及効果をもたらしている。

21日:欧州委員会はSNCM社に対し、同社が過去に受け取った国庫助成を不正と判断し、返済を命じた(総計4.4億ユーロ)。従来分(2007年及び2013年に対する助成金が違法と見做され、科せられた罰金2.2億ユーロ)に加えて今回同額(2002-2006年の同社民営化に当たっての国庫助成に科せられた罰金2.2億ユーロ)を追加したもの。罰金を免れえない場合、破産は決定的となる模様。

26日:市民の暮らしの窮乏化が深刻になるにつれて助け合いの動きも現れつつある。マルセイユのカフェにもナポリで生れた「人待ち珈琲(café suspendu)」が登場した。(客が自ら飲む珈琲に加えて他人の分も予め払い、店に控え置き、野宿者が来て「人待ち珈琲はあるか」と尋ね、あれば消費できる仕組み。)珈琲以外の飲み物や食べ物にも幅を広げ、一般困窮者や苦学生に提供する店も現れている。
 

12月

3日:マルセイユにある協会「クルド人民の家(MPK)」を拠点にクルディスタン労働者党(PKK)活動家が同胞から革命税の名目で資金を強要しトルコでのテロ活動に供した容疑で、パリ軽罪裁判所は協会の解体、罰金を命じるとともに、クルド人被告10人に対し禁固1年から3年(いずれも執行猶予付き)を科した。

5日:コルシカのアジャクシオ及びバスチアで憲兵隊の宿舎を狙ってロケット砲が発射され、建物の一部が被害を受け駐車されていた車が壊された。負傷者なし。犯行声明は出ていない。

6日:マルセイユに建設が予定されているホテル東横インの用地売買契約に署名が交わされた。2015年完成。同ホテル・グループは、マルセイユを拠点に欧州規模で展開を予定。

10日:マルセイユ軽罪裁判所は、豊胸バッグ製造のPIP社創業者社長に対し、重度詐欺罪で禁固4年、罰金7.5万ユーロを科した。工業用シリコンを用いたバッグを偽って豊胸手術や乳房再建術用に販売したもの。同社幹部4名も有罪。約5000人の原告に対する賠償金総額は4000万ユーロ。被告が控訴を表明したことから、刑執行は留保される。

15日:パリ-バルセロナ間にTGVが開通し、以降マルセイユ-バルセロナ間は4.3時間に、トゥールーズ-バルセロナ間は3時間に短縮されることになる。

17日:モンペリエを中心に2011年5月来、製薬会社研究所で血清製造に用いた馬を含む計200頭が食用に密売されていたことが発覚し、獣医4人を含む21人が拘束された(主犯はナルボンヌ市(オード県)の肉製品会社経営者)。実験に用いられた馬を約10ユーロで購入、獣医が出所証明書を差し替えて、「消費不適当」であった個体を「消費可能」馬と偽り、一頭当たり300-400ユーロで業者に転売していたもの。告発文書が発端となって南仏11県に及ぶ食肉禍が発覚した。

31日:エアバスは、2013年の航空機受注数が過去最高記録を打ち立てた2011年(1529機)に続いて好調(1400機以上)となる模様である旨発表した。